
語りかけにまつわるQ&A
色々お話してあげたいけれど、なんだかうまくいかない、と悩んでいるママも多いようです。「語りかけ」について、ニコこどもクリニックの本田真美先生が答えてくれます。
[監修]ニコこどもクリニック
院長 本田真美先生
東京慈恵会医科大学卒 国立小児病院にて研修後、国立成育医療センター神経科などで勤務。医学博士、小児科専門医、小児神経専門医、身体障害者福祉法第15条指定医、おもちゃコーディネーターなどの資格を持つ。

私(ママ)自身話すのが苦手で、赤ちゃんにうまく語りかけできません。
何となくぎこちなくなってしまいます。語りかけが上手にできるコツのようなものはないでしょうか?
(5カ月 女の子)
言葉を使わなくても、赤ちゃんへの愛情や共感の気持ちをもって接してあげることが一番大切です。
赤ちゃんへの語りかけは言葉の多さだけではありません。人間のコミュニケーションには言葉をつかったverbal communication(言語コミュニケーション)と、言葉を使わないnonverbal communication(非言語コミュニケーション)があります。非言語コミュニケーションにはアイコンタクトやボディタッチなども含まれます。実は人間同士のコミュニケーションの70%以上はこの非言語コミュニケーションから成り立っているといわれています。言葉を使わなくても、赤ちゃんへの愛情や共感の気持ちをもって接してあげることが一番大切なのです。笑いかけるだけでも十分なコミュニケーションですよ。
語りかけに対して笑ったりせず、あまり反応がありません。
もうすぐ1歳になるので心配になってきました。医師に診せたほうがいいでしょうか?
(10カ月 女の子)
人見知りが真っ盛りの時期です。人に対する興味や関心はいかがでしょうか。
10カ月ころになると人見知りが真っ盛りの時期です。“人見知り”は赤ちゃんに「人」を区別する力がついてきた証でもあります。まず、人に対する興味や関心はいかがでしょうか。目をしっかり合わせて、相手のことを見ているでしょうか?周りのお子さんたちの様子を伺っているでしょうか?あやした時にきちんとお母さんの目を見て、お母さんに注目ができているでしょうか。このように「人を意識すること」がコミュニケーションには大切です。10カ月なら、まだそれほど心配はないかもしれませんが、その状態が続くようであれば、1歳半健診などで専門医に相談してみることをお勧めします。