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はいはいにまつわるQ&A

発達の中でも個人差の大きい「はいはい」について。はいはいができるようになったら、赤ちゃんの行動範囲も興味の幅も大きく広がります。ニコこどもクリニックの本田真美先生が答えてくれます。

[監修]ニコこどもクリニック
院長 本田真美先生

東京慈恵会医科大学卒 国立小児病院にて研修後、国立成育医療センター神経科などで勤務。医学博士、小児科専門医、小児神経専門医、身体障害者福祉法第15条指定医、おもちゃコーディネーターなどの資格を持つ。

ニコこどもクリニック 院長 本田真美先生

「はいはい」は必要でしょうか?

「はいはい」をしないまま、つかまり立ちをはじめました。問題ないでしょうか?

(11カ月 男の子)

「はいはい」は手足の協調運動など、運動の発達としてとても大切なものです。

「はいはい」は発達の中でも個人差がとても大きい運動です。「はいはい」をせずに座ったままの姿勢で移動する赤ちゃんや、つかまり立ちのほうが早く、ほとんど「はいはい」をしない赤ちゃんもいます。
しかし、「はいはい」は手足の協調運動など、運動の発達としてとても大切なものです。なるべく「はいはい」の動きを、長くたくさんさせることを当院の健診ではおすすめしています。立ったり歩いたりするのが早い方が、親としてもうれしく感じられるかもしれませんが、なるべく赤ちゃんと同じ低い体勢で関わってあげたり、階段や段差を利用して「はいはい」させる機会を増やすよう心がけましょう。

腹ばいのまま腕の力だけで移動します。足はほとんど動かしません。医師に診せたほうがよいでしょうか?

(1歳2カ月 男の子)

1歳2カ月の月齢で足の動きがほとんどないのはちょっと心配ですので、医師の診察を受けることをおすすめします。

「はいはい」はだいたい7~10カ月ころには始めることが多いです。はじめのうちは腕の力だけで移動しますが、10カ月すぎにはだんだん足を交互に動かすことができるようになってきます。1歳2カ月の月齢で足の動きがほとんどないのはちょっと心配ですので、医師の診察を受けることをおすすめします。

うつ伏せの状態がきらいで、必ず仰向けの状態になりたがります。「はいはい」に移行する気配すらありません。問題ないでしょうか?

(10カ月 女の子)

うつ伏せきらいの赤ちゃんは、なかなか「はいはい」へ移行しづらい傾向があります。

お母さんが同じようにうつ伏せで、顔を向き合わせてあやしてあげたり、うつ伏せの姿勢の目の前におもちゃなど興味をひくものを見せてあげたり工夫をしていきましょう。
「はいはい」ができるためには“パラシュート反射”というものがでる必要があります。9~10カ月健診では必ず小児科医師が確認をします。パラシュート反射とは転ばないように反射的に両手を前に出す動作のことです。出ているかどうか健診などで小児科医師に確認してもらいましょう。

台所などの危ない場所はどうしたらいいでしょうか?

「はいはい」ができるようになりましたが、ママ(私)のあとをずっと追ってくるようになりました。台所など危ないので、上手な対処法を教えてください。

(10カ月 男の子)

手の届くところに怪我のもとになるものや、窒息の危険のあるものは絶対に置かないようにしましょう。

「はいはい」ができるようになると、赤ちゃんの行動範囲も興味の幅も大きく広がります。不慮の事故が起きやすい時期でもあります。
手の届くところに怪我のもとになるものや、窒息の危険のあるものは絶対に置かないようにしましょう。また、後追いは赤ちゃんのコミュニケーション能力の発達には欠かせない重要な行動です。人見知りが多くなるのもこの時期です。ぜひこの時期の赤ちゃんとお母さんのスキンシップを大切にしてください。
台所や階段などの危ない場所については、安全が確保できるベビー用のゲージや柵などを利用されるのも一案です。

「はいはい」するのですが、腕の力が弱いようで、よく前につんのめり顔を床に打ち付けています。歩行器にいれるなど、あまり「はいはい」をさせない方がいいでしょうか?

(1歳 女の子)

むしろ逆に、たくさん「はいはい」をさせて手足の筋力をつけていくようにしましょう。

床マットなどのクッション性あるものを床に敷いても良いかもしれません。ただし、あまりやわらかすぎると、かえって力が入らないので「はいはい」しづらい場合もあります。歩行器は運動発達の観点から、最近ではあまりおすすめしていません。

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